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【都立新宿】野球部伝統の「新宿三全」、全員野球・全力野球・全国野球

2022.5.31

目指すは「日本一の文武同道」



田久保監督が赴任してから大切にしているのが、『日本一の文武同道』という考えだ。学校では『文武両道』を掲げているが、新宿愛に溢れた指揮官が提唱するのは「同じ道」。これに関しては、キャプテンの一村幸が想いを語ってくれた。
「文も武も同じ道。勉強も野球も、ひとつの同じ道の上にある。両方を成し遂げようとすることで、人として成長できると思っています」

進学校ということもあり、完全下校は17時。放課後の練習は2時間弱だ。

難関国立大学を第一志望に見据える一村は、1時間かけて自宅がある小平に帰り、1時間ほど素振りやトレーニングをしたあと、夕飯を食べて、風呂に入り、21時半に就寝。朝3時半に起きて2時間勉強をしてから、学校に行くルーティンを続けているという。
「練習をもう少しやりたい気持ちもありますけど、その分は自主練習でカバーしています。勉強のことも考えると17時に下校できるのが、ちょうどいいです」



田久保監督が赴任した当初は、16時20分に練習が終わり、ゆっくりと片づけをしていたという。部室までも歩いて戻っていた。そこから徐々に終了時間を延ばして、今は16時40分まで。グラウンド整備をして、「うちの着替えは日本一早いですよ!」と指揮官が誇るスピード技で、すぐに制服(学校は私服登校OKだが、野球部は「原則として標準服」の校則を厳守)に着替えて、16時55分に集合。3~4分ほどミーティングをして、16時59分に校門を出る。
「17時まででも十分にやりたい練習はできます。いかに準備と行動を早くするか。一番大事なことは、『練習時間が短い』と思わないことです。他校と相対的に比較するのではなく、新宿高校の中でできることを突き詰めていく。赴任したときには、『練習時間が短い、グラウンドが狭い、練習試合が少ない』という選手の声もあったのですが、それをひとつずつ潰していきました」

グラウンドは三角形の変則型(両翼90メートル、中堅65メートル)で、練習試合はできない。放課後は、外野にサッカー部がいるためフリーバッティングやノックも難しい。それを補うために、バッテリー間を縮めた距離で、バックネットに向かって打つバッティング練習でスイング量を確保している。


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