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【浦和学院】モデルケースになるために、なにがなんでも結果を出したい

2022.7.22

選手に言い続けた「夏が集大成なんだよ」

センバツベスト4と躍進したディフェンス面の立役者は、何と言ってもエースの宮城だ。初戦で13奪三振の快投を見せるなど、3試合に先発してキレのあるボールを武器に鮮烈な投球を見せた。

ところが、近江との準決勝では宮城は登板回避。試合後に森監督は「今日は宮城を使わないと決めていた」とコメント。その決断には賛否両論が起きた。森監督はあらためて当時の真意を語る。

「高校野球は将来につなげるためのカテゴリーという考え方。宮城が前年夏から秋にかけて肩・ヒジのコンディションがよくなかったこと。いろんな要因がありましたが、一番は『すべては夏のため』です。春に勝っても、夏の甲子園に行けなければファンの記憶は夏の甲子園に出たチームに塗り替えられる。だから選手には『夏が集大成なんだよ』と言い続けていました」

宮城を起用しなかったとはいえ、もちろん勝負を捨てたわけではない。代わりに起用したのは、森監督が「この1年でもっとも成長した」と評価する浅田康成と芳野大輝のふたり。とくに右腕の浅田は先発して4回を1失点に抑えた。

それでも浅田本人は「甲子園では全然力を出しきれませんでした」と悔しそうに振り返る。冬場の練習で投球練習用の棒を振り、フォームの安定性を追求してきた。最速144キロに達した快速球を武器に、好不調の波が小さくなってきている。宮城やリリーフも務める金田の負担を減らせれば、浦和学院の夏の甲子園はぐっと近づく。

浅田は不敵な笑みを浮かべて、こう宣言した。

「夏は先発した試合では、絶対に完封します。宮城や金田の助けを借りずに、ギラギラと投げていきます」


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