
とりわけ練習時間が長い高校野球部で活動しながら大学に進学し、大学でも準硬式野部に所属し、さらに高いレベルで野球を続けている先輩たちにインタビュー。高校時代に取り組んでいたことを入学方法別に紹介しよう。
入学方法別先輩インタビュー
一般入試を選んだ竹川葉流先輩の場合
都立江戸川高校➡日本大学(スポーツ科学部)2004年5月24日、東京都江東区生まれ。小学3年から中学3年まで軟式。高校最後の夏はベンチ外。大学3年時に準硬式球で自己最速152キロをマークした。177cm、88kg。右投げ右打ち。
スポーツ推薦で高校に入った僕は、3年間、テストで赤点を取らないようにするのがやっと。でも、常に目の前のことに食らいつこうと必死に努力していました。大学受験もそう。高2のときに、英検2級に合格すれば大学入試において英語の試験が優遇される「特別措置」が受けられると聞き、英語が苦手だった僕は勉強量を増やして3度挑戦しましたが、結果は不合格。一方の野球も、高2から夏に向けてギアを上げて取り組んできましたが、最後の大会は登板なし。理想の結果には至れないことが続きました。
進路を具体的に考えるようになったのは部活を引退してから。硬式野球を続けたかったけれど、エリアや偏差値を考慮すると、東都1部リーグの強豪チームが大半。そんな所で戦えるほどの自信はなく、そもそも事前のセレクションを受けないと入部できない。一般入試の結果、日本大学のスポーツ科学部に合格できたので、昔から好きだったトレーニングや動作解析を学ぶことに専念しようと決めて、プレーすることを諦めました。準硬式野球というチャンスに出会うことができたのは、入学したあとのことです。
僕のこれまでは順風満帆じゃないし、大学受験も第一志望には落ちています。それでも挑戦していればいつか違うカタチで実を結ぶはず。僕は大学でもチャレンジを続け、高校時代より球速が16km/h アップして、最速152km/hになりました。一般入試だから推薦の人には敵わないなんて、負い目を感じなくていい。どれだけ成長できるかは自分次第だと思います。
<大学入学までの流れ>
■高校1年:スポーツ推薦で入学。授業に必死についていく日々
■高校2年:
大学受験の特別措置を目的とした英検対策をはじめる
■高校3年春:
最後の選手権大会に向けて野球に集中
■高校3年夏:
部活引退
志望校を選びはじめる
■高校3年秋:
英検2級試験に3度目の挑戦
■高校3年冬:
第一志望に落ちるも、日本大学に合格
学校推薦型選抜を選んだ羽切佑太朗先輩の場合
掛川西高校➡中京大学(スポーツ科学部)2004年12月11日、静岡県浜松市生まれ。浜松選抜の主将として中学3年で全国大会出場。長打力と勝負強さがあり、高校では1年秋から4番を任された。179cm、77kg。右投げ右打ち。
高校から大学へ推薦してもらうためには、1年生から3年生夏までの各教科を評価する総合点(評定平均)がポイント。でも、自分がいた硬式野球部は、朝練があり、夜は20時までみっちり練習するので、帰寮してから確保できる勉強時間は30分だけ。22時には就寝しないと、翌日起きられないんです。体力や時間に制限があるから、遅れをあとで取り戻すのは難しい。自分は、1年生のときから授業に集中し、定期テストでは良い点を取るように心掛け、提出物もコツコツと頑張るようにしていました。
一般的に勉強に対する意欲は、2年生になると中だるみしやすいと言われています。自分の場合は、成績が下がりそうになったときに、担任の先生が進路指導をしてくださったことで、もう一度成績を伸ばすことができました。定期テスト前には部活動でも勉強する時間をつくってもらえました。大石卓哉監督は母校のOBでもあるので、部員のために勉強会を開いてくれるんです。すごく助かりました。
志望校選びを始めたのは3年生になってから。当時は教員になりたかったので、体育の教員免許が取れる大学と基準を決めて、大石監督と一緒に探しました。無事に推薦が取れて感謝の気持ちでいっぱいです。
大学生になって改めて思うのは、やっぱり授業や定期テストを真面目に取り組むことって大事だということ。学校推薦を狙っている人も一般入試の人も「やっておけばよかった」と後悔しないためにも日々の積み重ねをしておくべきです。
<大学入学までの流れ>
■高校1年指定校推薦のため各教科の評定を意識
■高校2年
中だるみ期突入も担任教諭と面談を重ねて現状把握
■高校3年春:
推薦に影響する最後のテストで気を吐く
■高校3年夏
監督から部活動の様子が担任へ共有され推薦検討
部活引退
■高校3年秋:
英検2級合格
中京大を指定校推薦で受験
総合型選抜を選んだ前田祥汰先輩の場合
倉吉東高校➡愛媛大学(法文学部)2005年10月8日、鳥取県湯梨浜町生まれ。父・兄に続いて小学3年生で野球をはじめる。高校では俊足強打の1番打者としてチームを牽引。高3夏は県8強。181cm、71kg。右投げ左打ち。
高校入学後初めての面談で、小学生からの夢であるSAT(特殊急襲部隊)の隊員になるために大学は法学部に行きたいと伝えました。この頃の僕は、将来の夢に至るまでの道のりをなんとなくイメージできていましたが、先生や先輩からどの大学を受けるにしても英語は出来た方がいいと聞き、高1から英語塾に入塾しました。さらに、第一志望大学のオープンキャンパスに足を運んだことで、刑法などの法律を学び、警察官採用試験を受けるまでの自分が、より鮮明に想像できるようになりました。
高3の春にケガをして、部活動では5月までフィジカルトレーニングのみ。肉体的な疲労が少なくなったこの時期に各教科の学び直しをしようと、数学の塾にも入りました。ケガが回復した6月以降は、3か月分の遅れを取り戻すために必死に練習。2つの塾に通いながらなので、引退までのこの時期はめちゃくちゃキツかったです。
総合型選抜という制度を知ったのは11月。一般入試だと、受験のチャンスは前期・中期・後期の3回ですが、この制度を利用することでチャンスの回数を増やすことができます。学校推薦のように枠を争う学内選考もなく、自己判断で願書が出せると知り、何としても現役合格したかった僕は試しに挑戦してみたのです。準備期間は短かったですが、将来の夢が明確にあったので、結果的に自分に合った方法だったと思います。また、視野を広げたことで、特に関心があった「刑事訴訟法」が愛媛大学で学べることを知り、志望校となりました。
<大学入学までの流れ>
■高校1年:担任の先生に将来の夢を打ち明ける
英語の塾に通いはじめる
オープンキャンパスに参加
■高校3年春:
ケガで硬式野球部の戦線を離脱
数学の塾に通いはじめる
■高校3年春〜夏:
ケガから復帰
■高校3年夏:
部活引退
■高校3年秋:
総合型選抜受験に向けた小論文、自己PRの指導を受ける
■高校3年冬:
共通テストの結果を以て総合型選抜で愛媛大学を受験












































