学校・チーム

【桐光学園】天野喜英監督|「利他」の精神を大事にしながら、戦っていきたい

2026.7.14

「想定内」を増やし、夏の神奈川を制す

――この夏は第一シードとして、優勝候補の一角に挙がります。
 
天野 7月26日の決勝にピークを合わせることを第一に考えています。冬からスタッフ間で話し合いを重ねて、ずっと取り組み続けていることです。6月は3週にわたって強化練習期間を設けて、トレーニング量やスイング量を増やしている最中です。答えを求めるのは7月の大会で、6月はスケールダウンしないことを大事にしています。



--横浜が県内32連勝中と強さを見せていますが、「打倒・横浜」の想いはありますか。

天野 春の大会で負けていますし、当然持っています。

--春の準決勝では、横浜の織田翔希投手のストレートに力負けせずに、11安打6得点を奪いました。

天野 じつは、冬からケージを使ったバッティング練習はほぼしていません。グラウンドを使うときは守備や走塁練習がメイン。織田投手と対戦するときには、対策練習としてバッティングをしましたが、それ以外は生徒たちが自主的に打っています。彼らもバッティングは好きなので、その気持ちを尊重するようにしています。



--投手陣はドラフト候補である林投手を筆頭に、小山田尊琥投手、鈴木陽仁投手らが控えています。監督室のホワイトボードに「投手に時間的資本、人的資本を割く」という言葉がありますが、どんな意味でしょうか。
 
天野 ピッチングでもトレーニングでも、指導者が一緒に付いて、練習を見る。春までは余白を作って、彼らに任せることを大事にしていましたが、春の結果を見たうえで、もう少し目を付けてあげるというか、見てあげることも大事なんじゃないかと、スタッフ間で議論をした経緯があります。
 
――神奈川を勝つ大変さを実感していると思いますが、夏の難しさはどのように捉えていますか。

天野 強豪が多いのはもちろんですが、夏のプレッシャーや、たくさんの観客の目がある中で、試合中に心が揺さぶられることが出てきます。指導者である自分自身にもあることです。そのためにも、「想定内」を増やすことを大事にしています。



--天野監督自身は、3年春にセンバツに出場するも、夏は決勝で横浜に敗戦。7対10の打ち合いでしたね。

天野 序盤から打ち合いで、2回にうちが1点を勝ち越して7対6。そのときに野呂先生(監督)から、「まだわかんないから。まだ前半だから」と言われたのをすごく覚えています。野呂先生ともよく話をするんですが、「今の野呂先生だったら違う言葉をかけていますよね」って。「いけ! ここでいかないと獲れないぞ!」と言っていたと思います。どっちが良かったかは比べられないですけど。

--興味深い話ですね。天野監督が掲げる『攻めの野球』にもつながりますね。

天野「勝ち」がすべてとは言わないですが、勝ってこそ学べることはたくさんあります。チームとしてのつながりや、チームのために動く「利他」の精神を大事にしながら、戦っていきたいと思います。
(取材・文:大利実/写真:編集部)

関連記事

  • 1
  • 2


PICK UP!

新着情報