
春夏5度の甲子園出場を誇る桐光学園高。2012年夏には松井裕樹投手(パドレス)を擁して、甲子園ベスト8入りを果たした。その後は、毎年のように優勝争いに絡むも、甲子園には届いていない。昨年の新チームから、2012年からコーチを務めていたOBの天野喜英氏が新監督に就任。今夏は第一シードとして、14年ぶりの聖地を目指す。
新たに掲げる『攻めの野球』
――監督として初めて迎える夏の大会になります。長くコーチをされていましたが、監督とコーチの違いをどのように感じていますか。天野 もう、全然違いますね。コーチのときは、野呂先生(野呂雅之前監督)の後ろで好き勝手にやっていたなと思います。監督になってから、ベンチでドキドキすることが増えました。
--夏の甲子園は2012年から遠ざかっています。夏の神奈川大会で思い出すのはどんな試合でしょうか。
天野 負けた試合のことはよく覚えています。負け方がどうだったのか。今の桐光学園が「どうやって戦っていくのか」という基準になっています。自分たちから崩れることが多く、それもあって、コーチのときから何かを変えなくてはいけないと思っていました。自分たちで崩れないことはもちろん大事ですが、そこに加えて、得点を取るためにどう動けばいいのか。攻撃力を高めなければいけないと、ここ数年は特に感じています。
--バックネットに『攻めの野球』という横断幕が掲げられていたのが気になりました。
天野 コーチ時代から口にしていた言葉です。攻めることが何より大事。攻めの手数をどれだけ増やせるか。守備に関しても、「獲得型の思考」でやってほしいんです。「アウトを獲ってやる」という積極的な攻めの姿勢を持つ。桐光学園の生徒はどちらかというと、「防御的な思考」で、「これで合っていますか?」という子が多いので、「いいんじゃない。もっと、行って(攻めて)いいよ!」という思考を植え付けるようにしています。

--「余白を作る」(監督室のホワイトボードに記載)というワードも気になったのですが、これも天野監督の言葉でしょうか。
天野 そうですね。自分の性格上、キチキチに詰め込みたくなるタイプなんですけど、そうならないように意図的に余白を作っています。感覚的には、10割のうち6割は余白。全体練習の時間も昨年より短くして、自主練習を増やしています。
--林晃成主将が「天野監督になってからノーサインで盗塁をするなど、自分たちで判断するプレーが増えた」と言っていました。
天野 春の大会では、ほとんどサインは出していません。彼らが自分たちで考えて、根拠を持ってプレーしてくれています。監督が「ここで走れば成功する」と思うタイミングと、選手自身の感性はまた違うことがあるので、答えの幅が増えた感覚があります。







































