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【少年野球指導者のひとり言】役割評価の考え方

2016.9.29

今日はちょっと難しい話になってしまいました。

野球チームもひとつの「組織」です。組織がその体を保ち、活性化するには「公正な評価」というのも大事な機能です。そして我々指導者は時に「評価者」となります。これって会社で部下の査定を行う時とよく似ていると思います。

選手には「役割」というものがあります。そして「役割」は様々です。「スターティングメンバー」や「4番打者」などの「重要な役割」もあれば、「ランナーコーチ」「バット引き」「ボールボーイ」など大小様々です。選手の能力や実績、コンディションなどの問題から、「平等な役割」を与えることは不可能だと思います。だからこそ「評価の仕方」がとても重要になると思います。

選手のチーム貢献度 = 「役割の難易度」 × 「役割の達成度」 です。

個々の「役割」はだいたい「選手の能力」や「コンディション」に応じて役割が振り分けられると思いますので、選手間での「役を全うする難易度」はあまり差異はありません。だから私は「どれくらい与えられた役割をしっかりやったか?」を最も重視して選手を評価します。極論すると「3三振した4番打者」よりも「バット引きを頑張った選手」の方が「その試合に限ってはよく頑張った」という評価になります。

「達成度の高い選手」には「より大きな役割」が与えられ、「達成度の低い選手」には「難易度を下げた役割」を与えます。

優秀な戦国武将は、「戦略立案」や「戦術遂行」だけでなく、「褒美の分配能力」にも長けていたと言われます。「どんな役割であれ正当に評価すること」が強いチームを創るためにはとても重要なことだと思います。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  



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