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【少年野球指導者のひとり言】「強制」は悪なのか?

2016.8.23
概して今の少年野球において、我々の少年時代に比べて練習量は少ないと思います。教育においても「詰め込み」が否定され、子どもの自主性を重んじることを推奨する論調が多いように思います。果たして本当にそうなのでしょうか?

私が新卒で入社した会社には、成長の過程として「will」「must」「can」という言葉がありました。

①will・・・やりたいこと
②must・・・やらなければならないこと
③can・・・できること

そしてこの①~③には取り組む順番があると言われていました。さてどんな順番だと思いますか?

答えは②→①→③です。

「やらなければならないこと」をやりきることで「できること」が増える。そうすれば「やりたいこと」の選択肢も幅が広がる。というのがこの順番の主旨です。

これ、野球でも言えることではないかと思います。子どもって放置すると妥協しがちですし、今の子はあまり無茶な目標設定をしません。でも選手がちょっと躊躇していることでも、無理やりでもやらせてみると「できた」なんてことはよくあります。そしてそれは自信となります。ある程度強制しないと選手の「can」は増えないので、結果として選手のポテンシャルを高められないように思います。しかし何事にも「ほどほど」はあると思います。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  


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