トレーニング

熱中症の一つ「筋けいれん」への対処法

2016.7.11
  プレー中にも見られる筋けいれん。あわてずに対応するようにしよう


 暑い季節に長時間にわたってプレーを行っていると、体調不良を起こすことがあります。特に野球は日中の練習時間がどうしても長くなる傾向にあり、その分脱水などを起こしやすく、熱中症のような症状が見られることがあります。熱中症には症状や程度によって「熱疲労」「熱けいれん」「熱射病」と区別されますが、プレー中などに起こりやすい「熱けいれん」の対応について考えてみましょう。

「熱けいれん」は主に水分とミネラル分のバランスが崩れ、筋肉を収縮させるシステムが異常をきたすことによって起こります。特に下腿三頭筋と呼ばれるふくらはぎの部分や、ハムストリングス(太もも裏)の筋肉、腹筋などによく見られます。こうした筋肉のけいれんは激しい運動中や、運動後に起こることが多く、攻守交代でベンチ裏に戻ってきたときなどにも起こることがあります。疲労がたまっているときは安静時や就寝時などにも起こります。

 原因として考えられるのは主に脱水による水分・ミネラル分不足ですが、それだけではなく疲労物質の蓄積によるものや、体温低下によるもの、食後で筋肉への血流が不足している状態などさまざま考えられます。また原因が一つということはなく、いろんなものが積み重なって起こるとも考えられます。

 試合中などに筋けいれんを起こしてしまうと、かなりあせってしまうと思いますが、落ち着いて患部をストレッチするようします。息を吐きながら行うと筋肉がより緩みやすくなります。また一人で行うことがむずかしい部位などは誰かにサポートしてもらいながらストレッチを行いましょう。一時的な筋けいれんは患部の血流不足によるといわれているため、筋肉を軽くさすったりほぐしたりすることや温めることも効果的です。ただし、けいれんした筋肉は細かな収縮を繰り返しているため、長時間にわたってけいれんしていると肉離れのような症状を起こすことがあります。ストレッチをしたり、筋肉をほぐしたりしても症状が変わらない、もしくは痛みが増してしまうという場合はプレーを中止し、アイシングなどのRICE処置を行うようにしましょう。


  



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