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日本最多安打記録保持者の母校130人の大所帯をまとめる森田監督の指導法とは?

2016.7.4



街を一望できる壮大なグラウンド

西武ライオンズの秋山翔吾選手をはじめ、数多くのプロ野球選手を輩出する横浜創学館。京急本線金沢文庫駅からバスで坂道を上ると、同校の専用グラウンドが見えてくる。

地区予選の会場に選ばれることもあり、グラウンドは立派なものだ。肌寒い2月に訪れたときは、新年に入り最初の守備練習を行っていた時だった。まだ1年生が入っていないにも関わらず、広いグラウンドをA班、B班とローテーションで使い分け、効率よく練習を行う。部員人数は2学年で70人を超える。

「野球大国神奈川で頂点を目指すチームだけあるな」そう痛烈に感じたのを今でも覚えている。集合写真をカメラに収めようにも、グラウンドを駆け回り、高い脚立を探すことから始まった。


全国屈指のマンモス野球部

冬が過ぎ、春の大会が終わった頃に森田誠一監督に改めて取材をさせていただいた。そこでまた驚くべき数字を聞かされる。新入生が入部し、現在の部員数はなんと約130人。どれも横浜創学館でレギュラーを目指し、神奈川を制することを目標に掲げた者たちだ。

これだけの大所帯をまとめるのは一苦労どころではない。森田監督でも、さすがに毎日全員を見ることはできず、コーチの助けを借り、選手の特徴を覚えているという。しかし、メンバーの選定は実力だけではなく、普段の生活態度も吟味するという徹底ぶりだ。

指導も時には厳しく、時には優しく。監督歴25年を超える森田監督だが、偉ぶることなく、丁寧に取材にも受け答えしてくれる。選手一人ひとりのことを聞くと「アイツはね~」と、嬉しそうに語り始める。それはメンバーに選ばれている・いない関係ない。


良き指導が生む好循環

巣立った立派な鳥たちを目標に、金の卵が集まる。しかし、そこには野球の実力だけではなく、一人の人間として親身になり、育てようとする指導者が存在する。

森田監督が立派に育て上げた選手たちが堂々とした姿で戦うことを期待したい。そして、次回取材に行かせていただく際は、事前に更に高い脚立を用意してから行こうと思う。



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