学校・チーム

今年の注目高校に同じ質問をしてみました。Q3「春・夏で選手選びの違いは?」

2016.6.9

Q3:春・夏で選手選びの違いは?

明豊高校 野球部監督 川崎絢平

A:夏は相手に合わせた選手選択もあり要

夏の大会は高校野球にとってそのチームの集大成なので、1年間を振り返って考えます。野球の技術的な面はもちろんですが、練習に取り組む姿勢、寮や学校での普段の生活態度、さまざまな面でのチームへの貢献度も判断材料の一つです。

チームの大枠は毎年6月くらいに決めますが、最後の2、3人は7月上旬の登録変更ギリギリまで考えます。やはり、一芸のある選手は強いですし、あとは組み合わせで決まった相手チームの状況によっても変わります。

いい投手がいるブロックに入ればあまり点は取れないのでしっかり守れる選手を入れたり。そういう意味では選手にはギリギリまでベンチ入りを諦めてほしくないし、試合に出られないようなケガにも注意するように伝えています。





ボールを使った本格的な練習に入る前のウ ォーミングアップ。トスバッティングは2 人1組みで行う。





瓊浦高校野球部監督 安野俊一

A:体力と根性を持った選手を積極的に採用

秋から春にかけては2学年しかいないので、上級生にとっては一番努力が必要なとき。同じ実力を持っていれば下級生を優先しますので、2年の秋までに戦力になれないとよほど努力しない限り夏も厳しいと話しています。

夏は3学年がそろうので、上級生にとっては一番厳しいんです。夏のメンバーを絞り込んでいくのはゴールデンウィークの遠征と、5月から6月にかけて。この期間は1年生でも使えると思ったらどんどん試します。体力的にもきつい時期なので、乗り越えられるような選手は夏にも使える。

一度調子を落としたり結果が出なくても、そこからもう一度這い上がってくるような選手は積極的にメンバーに入れます。その年によっても変わりますが、半分以上の3年生がベンチ入りできないこともありました。





古いもの、新しいものと、ボールを分ける のはマネージャーの仕事。古くなったボー ルはマシン打撃などに使用する





横浜創学館高校野球部監督 森田誠一

A:練習試合を多く組み、個々の実力を見極める

夏の大会のメンバー選びは、3年生にとって最後の大会になりますし、指導者として非常に難しいところ。勝つために実力重視で選ぶのでメンバーに入れない3年生ももちろん出てきます。学年問わず部員全員にチャンスを与えたいので練習試合は多く組むようにしています。

部員も約130名いますので大きくA ~ C 班の3つくらいに分けられると思います。その中でB班は、春から5月までの練習試合はすべて3年生だけを起用しました。やはり、夏は最後の大会ですので3年生にはより多くのチャンスを掴んでほしいし、3年生は底力のようなものを持っている。でも、B 班で結果を残したからといってベンチに入れる保証はありません。そこからA班に加わり、初めて背番号を獲得できるかどうかのスタートラインに立ちますから。





体力強化、バランスアップなどに欠かせな い腹筋。選手たちは歯を食いしばりながら 必死に回数を重ねていく。





関西高校野球部監督 江浦滋泰

A:特に違いはありません

春と夏の大会によって背番号選びの条件は特に変わりはありません。ただ、背番号1をつける条件はあります。ピッチングはもちろん、クィックモーション、フィールディングなど、すべての面である程度のレベルを保たなければいけません。

背番号1は特別で、エースなので、チームメイトからの信頼も勝ち得なければいけない立場。いくら力があったとしても学校生活において、テストで赤点をとったり、掃除をサボったり、エースとしての自覚を持たず、いい加減なことをしていたら、エースの資格はないと思っています。

こいつが先発し、投げ負けたら仕方がないと、チームメイト全員が思えるような選手が「1」にふさわしいのです。





片手トスバッティングは、カラダのバラン スを整えたり、ミート力アップ、手首の強 化をはかるなど様々な効果が得られる。


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