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今年の注目高校に同じ質問をしてみました。Q1「1ケタ背番号を獲得するためには何が必要ですか?」

2016.6.7

Q1:1ケタ背番号を獲得するためには?

明豊高校 野球部監督 川崎絢平

A:トーナメントなので確実性を重視

高校野球はトーナメントなので、負けたらそれで終わり。一つのミスが命取りになるので、レギュラーにはまず確実なプレーができることを優先します。一発素晴らしい活躍をすることもあるけれど、逆に大きなポカをやるような選手はレギュラーとして使いづらい。特に守備についてはそういう面を重視しています。

ピッチャーも同様で、いくら速いボールを投げられても試合を壊してしまうような選手はエースにはできません。

もう一つ、同じ実力を持った選手同士、どちらを選ぶか迷ったら下級生を優先します。私の母校、智弁和歌山高校でもそうでしたが、毎年結果を残すためには次の年の選手を育てることが必要。3年生には下級生よりも長く野球を続けているので、背番号をつけて当然と思われるようになりなさいと伝えています。



瓊浦高校野球部監督 安野俊一

A:普段の練習を見て、生活態度で決定

一学年の選手が20人未満なので、普段の練習を見ていればある程度誰がレギュラーになるかというのは見えてきます。そこまで層が厚くないですし、一学年で中心になれる選手は5人くらい。

選手にはこの背番号なら獲得できる!と思ったら、私のところに来なさいと言っています。大体こちらが考えているメンバーと一致します。たまに「お前は違う」っていう奴もいますけどね(笑)。

同じ実力を持った選手同士で迷ったら、翌年以降のことや伸びしろを考えて下級生を優先します。選ばれた選手は来年の中心メンバーですから。野球だけでなく、普段の生活態度もよく見ます。家庭生活、学校生活があったうえでの野球ですから。レギュラー選手はそういうところもしっかりしていないと、他のメンバーも納得しません。



横浜創学館高校野球部監督 森田誠一

A:ここ一番の勝負強さと運の強さが必要

レギュラーになれる選手は、ここ一番の勝負強さや運の強さのような目に見えない力をもっています。例えば、バッティングの場合、5打席ノーヒットだった選手がチャンスの場面だけはきっちり打つ。守備の場合は、チームの窮地を救うファインプレーをしたり、「この選手なんか持っているな」と思わせてくれます。

勝負強い選手も評価に値します。チャンスを迎えたときに自信を持ってプレーしてるかどうか心の問題が大きいので、結果を残している選手は精神的な強さを感じますね。

チームの方針として1人2ポジションを守れるように練習しています。試合展開によっては外野手が内野を守ったり、バッティングのいい投手を外野で起用するなど、チーム編成のバリエーションが生まれますから。



関西高校野球部監督 江浦滋泰

A:最終的な判断は「守れる」こと

選手によっては春から夏にかけて一気に伸びてくることもあります。そのため、もうひと伸びしてほしい選手には、春に敢えて2ケタの背番号を与えて、奮起させることも。それで落ちていってしまう選手は、そこまでのレベル。強いハートを持った選手はそこからはい上がってきます。

力が拮抗している場合、ポジションによっては悩むことももちろんありますが、最終的な判断材料は「守れる選手」。過去には打撃を優先して背番号を決めたこともありましたが、結果が出ませんでした。

守りは、チームとして計算できるので、まずは守備力をベースにして考えるようにしています。1点を争う投手戦では、守りから崩れないことが大事ですね。



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