カラダづくり

「食べる胃薬」カレーライスのパワー

2016.6.2
  カレーに含まれる香辛料には胃薬のような働きをもたらすものもある

 これから暑くなる時期はどうしても冷たい飲み物を多くとったり、喉ごしがいいものを軽くさっと食べて過ごしたりということが増え、体重が増えない、やせてしまう…といった悩みを抱える選手もいるかもしれません。食べる量が減ったかも、何となく食欲がわかないかも、というときにオススメしたいのがカレーです。カレーは一皿でご飯(炭水化物)・肉類(タンパク質)・野菜が含まれており、栄養バランスに優れています。

 体調を崩しているときはうどんやお粥、スープなどをとることが多いと思いますが、カレーに含まれる香辛料は食欲増進だけではなく、胃腸薬としても利用できるほど、体内にさまざまな影響をもたらします。黄色いカレーの象徴ともいえるターメリック(ウコン)には胆汁の分泌を促し、肝機能の障害を予防する効果が指摘されています。飲酒の前後にウコンを飲むと二日酔いを予防するといわれているのは、胆汁が分泌されることによって肝機能を活性化させる働きによるものです。またカレー独特の香りをもたらすクミンには、食欲増進や消化促進効果に加え、胃腸内にガスがたまるのを予防し胃痛、腹痛を和らげる効果があるといわれています。このほかカルダモンには脳の前頭葉を刺激し集中力アップに一役買いますし、香り付けに使われるクローブはポリフェノールをはじめとした抗酸化成分が多く含まれています。カレーにはこのように数種類~数十種類もの香辛料が含まれ、「食べる胃薬」としてさまざまな効果が期待できます。

 カレーの香辛料にはさまざまな作用がみられますが、交感神経を刺激し身体をしっかり目覚めさせる働きも持ち合わせています。朝からカレーを食べるというのは、身体や脳を刺激して一日の始まりからエンジン全開で活動するための朝食ともいえるでしょう。また緊張を適度に緩和するストレス解消効果がみられたり、ホルモンの一種であるセロトニンが多く分泌されたりと、前向きでやる気を奮い立たせる働きもあるといわれています。アスリートにとって気持ちを高めて試合に臨みたい日にはピッタリといえますね。


  


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