カラダづくり

食が細いと感じる選手の食事法

2016.5.26
  ただ詰め込むだけの食事は身体的にも精神的にも大きな負担を与えやすい

 身体を大きくするために「とにかく食べろ」と言われたことのある選手は多いと思います。確かに体づくりに欠かせない「栄養」は食事からとるものであり、運動して身体を動かしたエネルギーを補い、痛んだ筋肉を修復させるために非常に大切なものです。一方でただ単に無理をして「たくさん食べること」を強要すると、食事そのものが楽しくなくなったり、胃腸に過度な負担をかけることにもなります。「食事も大切なトレーニングの一つ」ということを理解しつつ、食事が身体的・精神的に大きな負担とならないように配慮することも大切です。

 一回の食事量があまり多くないと感じるときは、練習前後などに補食を準備することも良いでしょう。1日3食で必要なエネルギー源や身体への栄養素が足りないのであれば、1日5食くらいをめどに考えてみることも一つの方法です。またハードな練習で身体がクタクタに疲れているときは、胃腸も疲労を感じていることが多く、そこへたとえば夕食がトンカツや天ぷらなど油を多く使った料理だとすると、さすがに油っこくて食べられない・・・ということにもなりかねません。こうしたときでも無理に食べようとすると食後に胃もたれを起こしたり、しっかり食べたのにさらに疲労感が増したりすることも考えられます。身体が疲れているときは消化の良いものや、そうめんなど喉ごしの良いものをさっと食べて、しっかり身体を休めるようにする。その代わり翌朝の朝食をしっかりと食べるといったことでバランスをとるように心がけましょう。

 食事は舌で味わうだけではなく、目で見て、食欲をそそられて楽しく食べることが大切です。ただ「食べなければならない」という義務感や強制的なノルマなどでむりやり食べるというのは、身体的にも精神的にも大きな負担を強いられることとなります。「魚に含まれている油は身体にいい」ということはわかっていても、毎日魚料理では飽きてしまうでしょう。たまにはお肉をガッツリ食べるのも良いでしょうし、スイーツなどもご褒美として楽しむことは心理面でもよい影響を及ぼします。体をつくる栄養素をとるという目的だけのために食事はあるのではありません。食事本来の楽しみを忘れないようにしましょう。


  


PICK UP!

新着情報