トレーニング

知らず知らずのうちにかかっているオーバートレーニング症候群の怖さ

2016.4.7
  一日の疲れはなるべくその日のうちに回復させよう



疲れがとれない、という球児は要注意

 練習による体力的・精神的疲労はなるべくその日のうちに回復をはかりたいもの。ところが日常的に運動を行っている野球選手の中には、こうした体力的・精神的疲労が十分に回復しないまま、練習を繰り返すことによって慢性的な疲労状態におちいることがあります。
「休んでも休んでも疲れがとれない」という感覚であったり、「いつもの動きができない」といったちょっとした身体の変化が次第に、全身倦怠感、不眠、食欲不振、体重減少、集中力の欠如となってあらわれるようになります。
こうした状態はオーバートレーニング症候群と呼ばれ、練習による疲労の蓄積だけではなく、遠征合宿や新入生が新チームに合流するといった環境の変化、過密な試合や練習スケジュール、競技外での日常生活における過剰なストレスなどによっても引き起こされることがあります。また症状が進行するとうつ病に類似した兆候がみられることがあります。


栄養と休養を怠ると蓄積される疲労。コンディショニングは自分自身で管理したい

 オーバートレーニング症候群は「練習負荷」「栄養」「休養」のバランスが崩れている状態です。練習量を増やせば増やすほど、消費するエネルギーは増大するため、それを補うための十分な栄養と休養が必要となりますが、この2つが不足すると身体のコンディションが崩れ、疲労が蓄積され続けることになります。一度オーバートレーニング症候群の症状があらわれると、回復するまでにより多くの時間がかかり、競技を休む期間も長期にわたってしまうといわれています。

 こうした慢性的な疲労状態を予防するために効果的なものが、自分で出来る日々のコンディショニングチェックです。特に疲労が蓄積した状態のときは、起床時の心拍数が増大するといわれているため、起床時心拍数をチェックする習慣をつけるとよいでしょう。
心拍数を計測するときは、指で手首、もしくは頸動脈をカウントすることが一般的ですが、スマホやタブレットがある場合は指をカメラにセットするだけで、簡単に心拍数を計測できる無料アプリ(たとえばInstant Heart Rate)などを活用することもオススメです。
このほかには体重の減少、食欲不振、以前には楽にこなせた練習がきつく感じるなどの自覚症状なども慢性疲労状態によくみられるものですので、自分自身のコンディションを注意深くチェックしていくことが大切です。




  



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