カラダづくり

骨折したときに摂取すべき栄養素は?競技復帰と食事の関係性

2016.3.4

 スポーツを行っていると突発的なケガに見舞われることがあります。骨折もその一つ。骨折とは、ある部位に大きな物理的ストレスがかかって骨が変形、損傷を起こし、身体を支える構造の連続性が絶たれた状態です。骨折部位にもよりますが数ヶ月の安静・加療等を必要とするため、プレーヤーにとっては練習や試合を休まなければならない状態となってしまいます。

 骨折した際、競技復帰を早めるためにカルシウムをたくさんとるようにアドバイスされた人もいるでしょう。骨組織におけるカルシウム量は骨密度の指標となるため、骨密度を高めることはストレスに強い骨を再生させることにつながります。ただしカルシウムだけで骨は構成されているのではなく、カルシウムを定着させるためには構造の支えとなるコラーゲンが必要不可欠です。たとえるならば、スポンジ状の細かい線維が骨の土台となり(コラーゲン)、そのすき間を埋めるようなセメントの役割をカルシウムが担っています。

 コラーゲンはたんぱく質に含まれるため、アスリートとしてはいつも以上に栄養バランスに気を使って食事をとる必要があります。コラーゲンを多く含む食材を選ぶことはもちろんですが、食べたものがそのまま骨組織のコラーゲン繊維となるわけではなく、消化・吸収・代謝という過程をへて体全体の細胞に行き渡ります。こうした経過をより早めるため、効率的に骨組織を再生させるためにあわせてとりたい栄養素を紹介しておきます。

・ビタミンD(カルシウムの吸収と骨代謝を助ける。きのこ類や魚に多く含まれる)
・ビタミンC(コラーゲン合成に不可欠。アセロラ、レモンなど果物・野菜に多く含まれる)
・ビタミンK(骨組織にカルシウムを定着させる。納豆やパセリ、大葉などに多く含まれる)
・マグネシウム(骨の構成成分であると同時に、骨形成を促す。ゴマ、ナッツ類、しらす干しなどに多く含まれる)

 こうした栄養素をバランスよくとり、適切なリハビリテーションを行うことで競技復帰を早めることが期待できます。ただしこうした栄養素は一度にたくさん摂取してもある程度上限があり、必要以上にとっても代謝されてしまいますので、毎日の食事で定期的に取り入れるようにするとより効果的です。

  カルシウムだけではなく栄養バランスの取れた食事をとろう




  



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