カラダづくり

体脂肪を増やさず体重を増やそう

2015.10.9
 プロ野球選手やトップアスリートのパワーあふれるプレーを見るにつけ、「あんな風に力強いプレーをしたい!」と憧れる野球選手も多いことでしょう。力強いプレーを実現させるためにはその土台となる体づくりが欠かせません。

体を大きくすることは、
 ●より高度なプレーができるようになる(パフォーマンスの向上=野球が上手くなる)
 ●ケガをしない体になる(ケガの予防)
ことにつながります。

 これには技術練習に加えて、「トレーニング」「栄養」「休養」のバランスがとても大切になってきます。最近は「食べること=トレーニングの一つ」として積極的に取り組むチームも増えてきていますが、ただ単に体重を増やせばいいというものではなく、筋力をつけて体を大きくすることを意識して行うようにしましょう。

 体を大きくするためには身体組成(いわゆる体の構成内容)を考える必要があります。
 身体組成は、大きく分けて脂肪組織(体脂肪)と脂肪以外の組織(除脂肪量)から構成されており、選手が体を大きくする場合はいかに脂肪組織を増やさず、除脂肪量(主に筋肉)を増やすかがポイントとなります。除脂肪量には骨、内臓などあまり変動のないものと筋肉や水分量など変動しやすいものがあります。一日のうちに体重が増減するのは主に水分量の変化と考えてよいでしょう。

 筋肉と脂肪を比重から比較してみましょう。
 比重とは「大きさ(体積)あたりの重さ」のことをさし、 水を基準値(1.0)とした数値で表されます。比重が1.0を超えれば水より重い=水に沈む物質、比重が1.0を下回れば水より軽い=水に浮く物質と考えることが出来ます。筋肉と脂肪の比重は資料によって多少の違いはありますが、筋肉はおよそ1.1、体脂肪はおよそ0.9程度といわれており、筋肉は脂肪より比重が重いことが知られています。このことから筋肉量が多くなれば体重も必然的に増えるということになります。

 また筋肉と脂肪の特性から考えてみると筋肉は動かすことで力を発揮しますが、脂肪は力を発揮しないため、ただ単なる重りとなってしまうことが懸念されます(もちろんスタミナ維持や体温調節、体づくりのための必要な脂肪量は確保しなければなりません)。野球選手が体を大きくしたいと考える際はなるべく体脂肪を増やすことなく、筋肉をつけることで体重を増やすように心がけましょう。また普段から体重・体脂肪を計測する習慣をつけること、そしてスタミナを切らさずに身体がよく動く体重(適正体重)を見つけることも大切なことといえるでしょう。

  体脂肪は力を発揮しないため、筋肉を増やして体重を増やそう



  


PICK UP!

新着情報