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【東北】ナツタイを制するのは俺たちだ!121人の力で連覇を狙う!

2017.7.28

ナツタイも佳境! 全国各地で続々と代表校が決まる中、宮城大会はベスト4が出そろった。第1シードの東北は、葛岡仁古川原将真中山翔太の2年生トリオを擁し、2年連続の甲子園を狙う。あす29日(土)、Koboパーク宮城で仙台三と準決勝を行う東北の、頂点への意気込みを紹介する。

チームのカラーは「メリハリ」。明るさと真剣さが同居する113代に「ナツタイへの意気込み」をお願いすると加藤勇太朗君(3年)の発声でビシッと決めてくれた。


121人の力で連覇を狙う東北高校の意気込み!

宮城大会4戦を勝ち抜き、あす29日に準決勝を迎える東北。今年のチームは、県内最多の部員121人という大所帯でありながら、仲が良く、練習から雰囲気の良さが伺える。昨夏の甲子園経験者5人がいるが、個の力は決して大きくはない。そのことを謙虚に受け止めて努力する選手が多く、全員の力を「束」にして勝つのが特徴だ。

春の県大会ではケガ人が多く、ベストオーダーが組めない状況だったが、なんとかナツタイに間に合った。

1番・庄司修也(3年)は四死球をからめた出塁率が高く好機をうかがう。ミート力のある3番野田陸翔(3年)、逆方向にもスタンドインできる4番布施東壱(3年)、得点圏で勝負強い千葉隆誠(3年)がクリーンアップに並ぶ。今大会2本塁打の植木利久(3年)が6番に座って相手投手にプレッシャーをかけ、俊足好打の1年生外野手・伊藤康人(1年)、つなぎ役の佐藤碩人(3年)が下位から仕事をする。思い切りのいい打撃がウリの杉澤龍(2年)が2番に座るのも脅威だ。我妻敏監督(35)は「練習ではどの打者もいい感じで振れている。2試合連続で接戦が続いていますが、そろそろ打線が奮起する番でしょう」と自信をのぞかせる。

14日の開会式で69チームの先頭を行進した佐藤碩人主将(3年)は「連覇がかかっているといわれていますが、自分たちにはその気負いはなく、むしろ『過去のことはいったん忘れて、新しい気持ちを持って、自分たちの代で向かおう』という気持ちが強いです。3年生は特に仲が良く、メンバー外の選手も最後まで必死にサポートや応援をしてくれる。『最高で優勝。最低でも優勝』という気持ちを持って、頂点を目指し頑張ります!」と力強く話した。

昨夏は甲子園初戦で横浜に完敗した。甲子園に忘れ物を取りに行く――。一丸となって、残り2試合を戦う。

飛びぬけた選手はいないが、結束力に自信を持つ今年の東北。心からの笑顔が自然と出るのは、長い冬の間、練習をやりこんできた自信があるからだ。

「すべては夏のために」。昨秋の9月22日。県大会準々決勝、利府に3-4で敗れた日から、夏だけを目指して練習してきた選手たち。気負いはなく、内なる闘志を燃やす。

ナツタイ前の練習は、実戦練習が中心だ。状況に合わせた打球の確認や、中継プレーの仕上げを行い、終盤に強いチームへと向かう。

7月3日に夏のメンバー発表が行われた。背番号を手にできなかった仲間たちを思い、メンバーの顔つきがこの日から覚悟へと変わった。

戦術を司る早坂瑠輝也(3年/写真右)と、チーム一の元気玉、長谷川直大(3年/写真左)。春メンバー外だった2選手が「最終兵器」としてこの夏メンバー入りした。

大会に向けてデータを整理するマネージャーの(左から)齋藤研太君と、吉田寛汰君。仲間の頑張りを1番近くで見てきた2人も「最高で優勝。最低でも優勝です」

切り込み隊長として塁をかき回す1番打者の庄司修也。

100人弱の大応援団。梶原大輔団長(3年)が仕切る大応援で球場を揺らす。

ノックだけでなく、打撃投手も務める我妻敏監督。35歳。選手にとってはいい「アニキ的」存在だ。

3塁ランナーコーチャーの近藤力也(3年/写真右)、一塁ランナーコーチャーの加藤和(写真左)。普段から仲が良く、息ピッタリのコーチャーコンビ

メンバーに外れた選手による「東北vs仙台育英」の定期戦は仙台市民球場を貸し切って行われた。仙台育英は永遠のライバルであり、球縁でつながっている特別な存在だ。

【宮城大会ここまでの戦績】

2回戦○7-0泉館山(8回)
3回戦○11-1気仙沼向洋(7回)
4回戦○1-0東北生文高
準々決勝○3-1石巻工
準決勝(29日・10時)仙台三
決勝(30日・13時) 仙台育英・東陵の勝者
*準決勝、決勝はKoboパーク宮城

(撮影・取材/樫本ゆき)

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