トレーニング

【球速アップ講座】球速アップのまとめとそれ以外の効果

2017.6.23

怪我をしないための体の動かし方を身について話してくれた相原さん

わずか数年間で20k/m以上のスピードアップに成功した相原雅也さんに球速アップのポイントを解説してもらうこのコーナー。前回までは相原さんが重要だと語る『腕の回し方』、『腰の落とし方』、『回転軸の作り方』の三つを細かくレクチャーしてもらいました。

第四回はこれまでのまとめと球速アップ以外の効果、参考にすべきプロ選手などについて話を聞きました。(聞き手:西尾典文)


第四回 怪我をしないための
体の動かし方を身につけることが大前提

──これまで三つのポイントについて伺いましたが、共通する部分や繋がっていると感じているところもありました。

相原:分かりやすく腕からお話ししましたが、おっしゃるように全て繋がっています。まずは体の仕組みを知って、それを動かすための共通認識を持つことがスタートです。肩甲骨の向きを理解してその面に沿って腕を上げる、骨盤と大腿骨のつき方を理解してそれにあった姿勢で腰を落としてステップする

投球動作は並進運動と回転運動から成り立っていますから、それをスムーズに無理なく行うためにこれらが重要なんですね。あとはバッターに近いところでリリースするために着地した方の足で軸を作ることができれば、ボールにしっかり力が伝わって速いボールを投げることができます

──相原さんは決して体が大きくありませんが、だからこそ気をつけていたことなどありますか?

相原:前のコラムにも書きましたが外力を上手く使うということですね。自分の力だけに頼っていては体の大きい人の方が当然有利ですが、地面反力(地面を押して返ってくる力)を上手く使えば大きな力を生み出すことができます

例えば武田久投手(日本ハム)などは小柄(170cm)ですが、凄く低く沈んで地面から受ける力を最大限に利用してあれだけのボールを投げています。逆に大きい選手はあそこまで低くするとそこから戻すのが大変ですからできないんですね。武田投手のように低いところから投げられる強みもあると思います。

──教わったような動きをマスターすることは球速アップ以外にも効果があるように感じましたが、そのあたりはどうですか?

相原:分かりやすく球速アップと言っていますが、もちろんそれだけではありません。体の仕組みを理解して無理なく動かすわけですから負担も小さくなりますし、当然故障も少なくなると思います

柔軟性などに個人差はありますから当然みんな同じ投げ方にはなりません。それでも今の自分の体が無理なくスムーズに動かせる場所を知っておくというのは非常に重要なことです。そうすることで再現性が高まってきて、同じ動きができるようになりコントロールにも当然良い影響が出てきます。スピードが速くなる前にコントロールが良くなることもよくありますね

──プロの選手の見たままだけを真似するのは危険だという話もありましたが、相原さんが見て良い参考になる投手がいれば教えてください。

相原:今の故障と再現性の話と重なりますが、長い期間にわたって高いパフォーマンスを発揮して結果を出し続けている選手はお伝えしたようなポイントができているケースが多いと思います。自分と同じ年齢の石川雅規投手(ヤクルト)なんかはそうですし、前にも例に出した黒田博樹投手(元広島)、上原浩治投手(カブス)もそうですよね。そういう選手は見ていても無理なく体を使って投げている共通項が必ずあると思います。

──股関節のスクワットや腕を回す運動などはどれくらいの頻度、強度でやれば良いのでしょうか?

相原:できれば「さあこれからトレーニングやるぞ!」という風にやるのではなく、リラックスして頭もクリアな時にできる範囲でやるところから始めるのが良いと思います。

まずは自分に合った姿勢や動きを覚えることが重要ですから。少しでも毎日続けていればそれが身についてきます。そして動かす方法が分かったら徐々に負荷をかけてやる。最初はシャフトだけ持って慣れてきたら重りをつけてという感じですね。そうやって出力とスピードを上げるトレーニングをしていけばスピードアップに繋がっていきます

──最後に相原さんがこのような方法を広めていく中で、特に重視していることがあれば教えてください。

相原:怪我をしないための体の動かし方を身につけるというのがやはり大前提だと思います。それができれば練習も多くできますし、再現性も高まってコントロールも良くなる。そして出力が高まってスピードもアップする。

高校まで速いボールが投げられなくて体も小さかった自分でもできたというのは一つの大きな参考例だと思いますので、一人でも多くの選手にそれを知ってもらって長く野球を続けてもらいたいですね。

──非常に参考になりました。ありがとうございました!

「球速アップ講座」を動画でおさらい!

▼【相原さんの球速アップ講座(1)】球速アップのための腕の回し方」

▼【相原さんの球速アップ講座(2)】腰の落とし方(前編)

▼【相原さんの球速アップ講座(2)】腰の落とし方(後編)

▼【相原さんの球速アップ講座(3)】回転軸の作り方


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▼球速アップアドバイザー 兼ホグレル硬式野球部監督
相原雅也
http://www.hogrel.com/hogrel/baseball.html

▼ホグレル硬式野球部
http://ameblo.jp/yoannahogrel/entry-12230520276.html