学校・チーム

【藤井高校】食トレとして朝弁当を始めて体重が減ることがなくなった

2017.4.7

藤井高校野球部の選手達

ステップアップに不可欠な身体作りを食トレで増強

トレーナー資格を持つ前監督時代から身体作りに力を入れている藤井高校。しかしトレーニングをしても体重が増える子と増えない子がいる。「高校を卒業しても、その先もずっと野球を続けられる身体を今のうちに作ってやりたい」と話す青山監督が、この問題の打開策として選んだのは「食トレ」の導入だった。


◆目 次◆

「食トレ知らんの?」の言葉に目からウロコ

プラス1のお弁当で食習慣の改善にも着手

「食トレ」選手の声

「食トレ」保護者の声

管理栄養士のお弁当チェック!

「食トレ知らんの?」の言葉に目からウロコ

自身も藤井を卒業し、大学時代からコーチ、そして監督就任と、当校の野球部とともに歩んできた青山監督。前監督の指導するトレーニングを部員たちと受ける中で、元々60キロだった体重が70キロを越えた頃、それまではノックを打っても外野の定位置に届くかどうか、というところだったのが、余裕で飛ばせるようになった。自分自身で身をもって身体作りの大切さを実感するのと同時に、部員たちにも変化が現れた。

練習に取り組む藤井高校野球部の選手達グラウンドは広くはないが、場所を有効に使って練習していて、週に何回かは近くの丸亀球場で練習している。

たとえば、開脚前屈で胸が床につくようになったらカコーンと長打が出たり、スクワットの負荷重量が上がったらそれまで短打しか打てなかった選手が長打を飛ばせるようになったり。トレーニングの重要性を認識し、監督就任後もずっとトレーニング重視の姿勢をとり続けてきた。しかし体重が増える子とそうでない子とのばらつきが目につく。何を食べるのがいいのかもわからず、他校の監督に相談したところ、「食トレ知らんの?」という言葉が返ってきた。専門のトレーナーによる食トレを薦められ、一度話を聞いてみることにした。

「お金をかけたとしても、その分子どもたちにあまり還元されないものってあるじゃないですか。使わなかった、とか、向いてなかった、とか。でもこれは子どもたちにきちんと還ってくる。お金のかけ方としてはすごくプラスになることだと思いました」。

疲労回復や筋肉をやわらげるのに有効とされる10人入れる酸素BOX「疲れを残さない、ケガをしない、野球を続けるための身体を作る」という点に重きを置いてトレーニングに力を入れている。疲労回復や筋肉をやわらげるのに有効とされる10人入れる酸素BOXをはじめ、柔軟性の向上や可動域を広げるトレーニングマシン、バランス感覚や体幹を鍛えるものなど充実した設備。
トレーニングに取り組む藤井高校野球部の選手達日頃のトレーニングの成果はこの柔軟性に現れる!

それまでは冬場に体重を増やして、春夏の練習で2〜3キロ(部員によっては5キロほども)減って秋を迎えるというサイクルだったのが、食トレを始めてからは、冬場に増量し、春夏で体重を減らさずに秋の試合期を迎えることができ、冬また増える、というサイクルになった。

プラス1のお弁当で食習慣の改善にも着手

かねてより朝ご飯を食べて来ない部員がいるのも気になっていた。食べるところをちゃんと見ることが必要だろうかと、食トレの担当トレーナーと相談し、朝練時に朝ご飯用のお弁当を持ってこさせることにした。朝ご飯用とお昼ご飯用のお弁当を作ってもらうので、保護者の負担が増すことになったが、これが大きな成果を発揮した。
「朝弁当を始めて体重が減ることがなくなりました。増える子は増える。各家庭でのことは見えないですけれど、それまでは朝ご飯を食べないことが絶対にあったと思うんですよ。それが朝弁当により、運動による消費量よりも食量による摂取量が多くなってきた。さらに、朝ご飯をちゃんと食べることで、部員たちの集中力が増したことも感じています」と身体作りの効果を感じるとともに、想定外のメリットも。

お弁当を食べる藤井高校野球部の選手達お弁当を食べる藤井高校野球部の選手達

1年半前の食トレ導入のとき、厳しい高校野球の練習に耐える身体を作ること、食べることの大切さを専門のトレーナーに講義してもらい、最初は「へー」というだけの反応だった部員たち。今では授業の間の休み時間ごとにおにぎりを食べている部員もいたり、徐々に「食事の大切さ」を理解し、各々が「食べなければ」という意識に変わっている。

秋の大会では初めて県大会準決勝に駒を進め、四国大会にあと1勝のところまで迫った。1年生大会は準優勝。身体作りの効果が着実に成績にも現れてきている。「今年の子たちはこれといった特徴があるわけではないが、一生懸命やる子たちです。キャプテンを中心に、まとまりがある。人数が少ないのですが、その分たくさん練習できるし、僕が一人一人を見ることもできる。選手たちが化けるのはこれからです」と青山監督は新チームの持つ無限の可能性を語った。着々と力をつけつつある藤井の名を全国大会で聞く日も近いかもしれない。

藤井高校野球部青山剛監督
青山剛 (あおやま ごう)
1983年10月9日生まれ。香川県出身。藤井から四国学院大学へ進学。2年間小学校教員をしたのち、藤井の非常勤講師から教諭へ。大学生時代から同野球部のコーチを務め、その後監督就任。

「食トレ」選手の声

藤井高校野球部の山上達貴投手山上達貴くん(2年/投手)

もともとは食が細く、食べることに関しての意識も低かったという山上くん。高校に入って食トレを始めた当初はご飯があまり食べられず、苦労をした。以前は小さめのお茶碗に1杯だったご飯の量も、お茶碗を変えるところから始めて食事の量や回数を増やしている。
食トレを続ける中で、苦手な野菜を食べやすいように工夫してくれたり、いつもご飯を食べ終えるまで同席して待っていてくれるというお母さんのサポートエピソードをはにかみながら話してくれた。入学から1年で体重は10キロ以上増え、秋季大会初戦では120キロほどだった球速をその直後の1年生大会では133キロまで伸ばすという、短期間で驚きの成長ぶりを見せた。食トレの効果を自分自身で強く実感し、邁進する彼の今後に注目だ。

「食トレ」保護者の声

藤井高校野球部保護者会会長の山下政博さん

秋の大会で結果が出たことで、やっぱりやって良かったと実感

「食トレ導入の話が出たのは今年の3年生が1年生だった秋。お金がかかることでもあるし、成果が出るのか不安もありました。“やってみなければわからない”、“甲子園に出ているような学校はみんな身体が大きい”など保護者の中でもいろいろな意見が出ました。しかし、保護者としても、目標は子どもたちの甲子園出場。上を目指しています。“なにより身体を大きくしないと、強いチームにはならないだろう”という結論になり、食トレの導入が決まったんです。

部員数が少ないこともあり、部員全員が試合に出る状況になることが見えていたということも話をスムーズに進める要因になりましたね」と保護者会長の山下さんは当時を振り返った。人数が少ない分、保護者たちは親密で、何でも言い合える仲なんだとか。県外の学校での練習試合の際にも、保護者間LINEでやりとりして応援に行ったりしている。「秋の大会で成績が残せたことで、やっぱりやってよかったと。そんな話になりますね」。(保護者会長 山下政博さん)

管理栄養士のお弁当チェック!

管理栄養士が選手のお弁当をチェック

たんぱく質の種類だけでもまんべんなく(肉・魚・卵)が入っていて、あとは豆腐のおみそ汁でもあれば完璧です。寒い時期は温かい汁物があるだけでも、冷たいご飯が食べやすくなりますのでオススメですよ。野菜は、特に緑黄色野菜が多めに入っているので、ビタミンやミネラルもしっかり摂取できています。


食トレをサポートするマネージャー
「細い子は大盛り!」補食のご飯を用意するマネージャーも食トレをサポート

藤井高等学校

所在地:香川県丸亀市新浜町1-3-1
学校創立:1924年
主な戦歴:2016年秋・準決勝、2016年夏・1回戦、2016年春・3回戦