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【中学野球】県外の高校野球関係者も大注目!レベルの高いDeNAベイスターズカップ(大会総括)

2017.3.8

DeNAベイスターズカップ開会式の様子

神奈川県内の中学硬式野球チームによって行われる「DeNAベイスターズカップ」。今年で5回目の開催を迎え、神奈川県内では野球シーズン到来を告げるイベントとして定着しつつある。今回は3月4日に行われた1回戦(準々決勝)4試合の総括をレポートする。


「DeNAベイスターズカップ」がスタートしたのは2013年。その名の通り横浜DeNAベイスターズが「地域の子どもの未来」、「野球の未来」に貢献するために設立された大会で、神奈川の球児にとって聖地と言われる横浜スタジアムを舞台にして行われている。

試合の前に行われた開会式ではDeNAのアレックス・ラミレス監督と筒香嘉智選手のコメントを紹介。ラミレス監督は「プロのプレーをしっかり見ること、家族や指導者に感謝の気持ちを持つこと」をアドバイスし、筒香選手からは「将来一緒にプレーしましょう!」というメッセージが送られた。

出場選手たちにメッセージを送るDeNAベイスターズの筒香嘉智選手

参加の対象となるのは神奈川県内の中学硬式野球チーム。本大会に出場できるのは約90チームが参加して行われた予選を勝ち抜いたリトルシニア3チーム、ボーイズリーグ3チーム、ポニーリーグ1チーム、ヤングリーグ1チームの計8チーム。

多くのチームが参加する予選を勝ち抜いてきたいうこともあって、当然そのレベルは高い。昨年のドラフトで巨人から6位指名を受けた大江竜聖投手(二松学舎大付)は、2013年に行われた第1回大会でヤングリーグの横浜ヤング侍の一員として出場したこの大会の卒業生である。今年のドラフト候補で、先日Timely!webのキャプテンインタビューにも登場してくれた柿崎颯馬外野手(桐蔭学園)も第2回大会に横浜緑リトルシニアの主将として出場した実績を持つ。また昨年の大会でも2月26日にオンエアされた「ビートたけしのスポーツ大将2017」(テレビ朝日)で最強の中学生ピッチャートリオの一人として登場した谷村然投手(湘南ボーイズ)は昨年のこの大会で130kmを超えるスピードを連発し、チームを優勝に導いている。

このメンバーの名前を見ただけでも大会のレベルの高さがよく伝わるのではないだろうか。スタンドでは神奈川以外の高校関係者の姿も見られたが、それも当然と言えるだろう。

今大会に出場した8チームは下記の通りである。

・海老名リトルシニア
・戸塚リトルシニア
・中本牧リトルシニア
・横浜南ボーイズ
・都筑中央ボーイズ
・湘南ボーイズ
・横浜旭峰ポニー
・相模原ベースボールクラブ(ヤング)

第一試合は中本牧リトルシニアと都筑中央ボーイズが対戦。序盤の3回は0対0で終えたが、中盤に打線の繋がった都筑中央ボーイズが中本牧リトルシニアの反撃を振り切って5対3で勝利した。

第二試合は海老名リトルシニアが序盤から相模原相模原ベースボールクラブを圧倒。4本の長打も効果的に飛び出し、4回コールドの10対0で勝利をおさめた。

第三試合の戸塚リトルシニア対横浜南ボーイズは両エースの好投で7回終わって0対0の大熱戦。延長の8回からはワンアウト満塁から始まるタイブレークとなったが、ともに3点ずつを奪い9回に突入。最後は戸塚リトルシニアが長打2本で突き放し、7対3で勝利した。

第四試合は横浜旭峰ポニーが昨年の覇者である湘南ボーイズを相手に善戦。4回表までは同点と食らいつく展開となったが、地力に勝る湘南ボーイズが中盤に勝ち越して最終的には6対2と危なげなく勝利した。

湘南ボーイズの二連覇で幕を閉じたDeNAベイスターズカップ

翌日の準決勝、決勝では厚い投手陣を誇る湘南ボーイズが戸塚リトルシニア、海老名リトルシニアを破って見事2連覇を果たした。中学の硬式野球は選手の健康に考慮して、一人の投手が一日に投げられる回数は7回、連続した二日間では10回に制限されている。そのため勝ち抜くためには複数の投手が必要となる。湘南ボーイズは初日も3投手の継投で逃げ切っており、翌日を考えた選手起用ができたことが優勝の大きな要因と言えるだろう。


次回は出場チームの中で光るプレーを見せた選手をピックアップして紹介します。



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