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【ネクストステージ】高校で野球を引退するつもり!?大学野球をもっと知ろう!

2017.2.23

高校野球の次のステージとして最も多くの球児が選択する大学野球。しかし、大学野球はレベルも高いし、練習も厳しいし、なんだか恐れ多いし・・・(大学行ったら遊びたいし・・・)と、大学で野球を続けることを断念する選手も多いのではないだろうか?

しかし、いわゆる体育会に所属している野球部はなにも「硬式野球」だけでない。「準硬式野球」も「軟式野球」もある。もちろんそれぞれリーグ戦も行われている。
「大学野球」とひとことで言っても実は知らないことが沢山ある。
まずは「大学野球」をよく知り、大学で野球を続けるかどうかはそれから判断してほしい。一人でも多くの選手が高校卒業後も「ネクストステージ」で野球を続ける道を探し出してくれたら嬉しい限りだ。


◆目 次◆
大学硬式野球を知る
大学準硬式野球を知る
大学軟式野球を知る
現役野球部員向け進路選びロードマップ

大学硬式野球を知る

大学硬式野球の仕組み

大学の硬式野球部は全日本大学野球連盟に所属している26の大学野球連盟にそれぞれ所属しており、春と秋の年2回リーグ戦を行っている(東海地区大学野球連盟は代表決定戦、九州地区大学野球連盟は決勝トーナメント方式)。

リーグ戦の方式(勝ち点制と勝率制)

リーグ戦にも二つの方式がとられている。一つは勝ち点制。同じ対戦をどちらかのチームが2勝するまで行い、2勝したチームに勝ち点1が与えられるというもので、順位はその勝ち点の数によって決まるというもの。勝ち点の数が並んだ場合は勝率が高いチームの順位が上となり、勝ち点と勝率の両方が並んだ場合は順位決定戦を行うことが多い。

もう一つは勝率制。こちらは全チーム総当たりで2試合ずつを行い、その勝率で順位を決めるというもの。勝率で並んだ場合は順位決定戦を行うことが多い。
現在は勝ち点制を導入しているリーグが多いが、その時々によって方式を変えている連盟も少なくない。

大学野球の全国大会

大学野球の全国大会は二つ。一つは6月に神宮球場と東京ドームで行われる全日本大学野球選手権。春のリーグ戦に優勝した27大学(九州地区大学野球連盟のみ北部、南部の2校が出場)によって春の大学日本一が決まる。
もうひとつが11月に行われる明治神宮野球大会。この大会の出場枠は11校と全日本大学野球選手権に比べて大幅に少なく、東京六大学と東都大学以外のリーグは、秋のリーグ戦だけでなく近隣地区の優勝校との代表決定戦を勝ち抜かなければ出場することはできない。この大会は高校の部と大学の部が同じ時期に同じ球場で行われることが特徴で、秋の日本一を決める大会となる。

DH(指名打者)制

東京六大学と関西学生野球以外の24の連盟ではDH制が導入されている。また、全国大会では全日本大学野球選手権は導入されているが、明治神宮野球大会では導入されていない。そのため、明治神宮野球大会で初めて打席に立つという投手も少なくないが、昨年の大会では佐々木千隼投手(桜美林大→ロッテ1位)はホームランを放ち、スタンドの観衆を驚かせた。

入替戦

大学野球では一部、二部、三部といったカテゴリーが存在しているリーグが多い。そして春、秋のリーグ戦後に各カテゴリーの最下位校と優勝校が昇降格をかけて入替戦を行っている。一部と二部では注目度や使用する球場に雲泥の差があることから、リーグ戦以上の盛り上がりを見せるケースも少なくない。


高校野球引退から大学硬式野球部入部への流れ

大学の硬式野球部に入部するにはスポーツ推薦による入部と一般の学生と同様の受験を経て入部する二つのパターンがある。入試スポーツ推薦制度などのある大学の野球部が行っているのがセレクション。高校野球の夏の大会が終わった後、大学野球の秋季リーグ戦が始まるまでの8月に行っているチームが最も多い。大学側も有望な選手を集めたいというニーズは高く、高校の監督宛に案内を送っていることも多い。監督に相談したり気になる野球部のホームページをチェックすることで情報を得ることができるだろう。

一般入学を受ける場合はまず学力で入試をクリアする必要がある。自らの努力は当然必要になるが、受験生向けの勉強会を実施していたりホームページに先輩の受験体験を掲載している野球部もある。そういったものを活用するのも一つの手だろう。合格するとそこから野球部の門を叩くことになるのだが、入学予定者対象の入部テストを行っていたり、中にはは一般入試学生の入部を認めていないケースもある。希望の大学に入学できたのに野球部に入部できない、ということにならないように事前に必ず問合せすることをおすすめしたい。

大学準硬式野球を知る

高校野球にはなく、大学野球で盛んにおこなわれているのが準硬式野球だ。見た目は軟式野球と同じゴムだが、中身は硬式球と同じくコルクが入っており打撃の感覚やバウンドは硬式に近いものがある。
硬式野球部とは連盟も別組織になっており、全国で268チーム(2017年1月現在)が所属している。トップレベルでは140kmを超える投手もおり、昨年のドラフトでは鶴田圭祐投手(帝京大・楽天6位)と坂本工宜投手(関西学院大・巨人育成4位)の二人が指名されており、プロからもにわかに注目を集めている。

大学軟式野球を知る

軟式も硬式、準硬式と同様に個別の連盟があり、全国で252チームが加盟している。最近では選考会によって選ばれた日本代表チームが国際大会に参加するなど活動の幅も広がっている(昨年の大学軟式日本代表選考会についてはこちら)。直接NPB入りする例はほとんどないが、卒業後に独立リーグにチャレンジする選手もおり、プロへの道は繋がっているといえるだろう。

現役野球部員向け進路選びロードマップ

▼共通
4月〜6月:進路情報収集
6月頃〜:募集要項が出始める
7月(or8月):野球部引退

▼推薦入試
8月〜9月:野球部セレクション受験
9月頃:校内選考(指定校推薦の場合)
10月〜11月:出願
11月頃:入試
11月頃:合格発表
12月頃:入学手続き
1月下旬〜:野球部練習参加

▼一般入試
9月:センター試験案内配賦
10月:センター試験出願
12月中旬:募集要項が出揃う
12月下旬〜:出願
1月中旬:センター試験
2月上旬〜:入試
2月中旬〜:合格発表
2月下旬〜:入学手続き
3月上旬〜:野球部へ入部届(選考がある場合も)
3月下旬〜:野球部練習参加

(文:西尾典文)