競泳でオリンピック2大会連続金メダルに輝いた北島康介氏の指導経験もある阿部勝彦氏。今回教えてくれるのは「上半身のプル」についてだ。「プル」という言葉は「引く」という意味を持つ。つまり上半身のプルトレーニングとは、前回のプッシュ(押す)動作とは反対の動きである。高校球児にはプッシュと合わせ、ぜひ習得していただきたい。
上半身のプル動作の基本
肩甲骨を意識しつつ、肩の力が入らないよう「ハの字」になるよう引っ張りましょう。その際に、バーを使用するとより身体に意識付けが可能となります。
上半身のプル動作での維持(ホールド)
引き続きバーを使用します。腕と肩の位置は垂直にしましょう。そこから、真上に上体を持ち上げます。この状態を20~30秒間維持します。
上半身のプル動作での負荷
ウエイトベストとストラップを使用し、身体が不安定かつ負荷がかかった状態を作ります。頭からかかとまでが一直線になった姿勢で、プル動作を行いましょう。
■阿部勝彦
元EXOSパフォーマンストレーナー。2005年シアトルマリナーズ(マイナー)のストレングス&コンディショニングコーチを担当。08年〜09年東京ヤクルトスワローズ一軍コンディショニングコーチ担当。現在はアメリカを中心に数多くのトップアスリートや野球選手を担当する世界的トレーナー
取材協力:FLUX CONDITIONINGS
監修:阿部勝彦、Perform Better Japan(https://www.performbetter.jp)