ギア

【本当に使える道具選び:グラブ編】そのグラブ、どれだけこだわってる?ともに戦う「相棒」は徹底的にこだわりたい!

2017.1.30

野球人の聖地と呼ばれる野球洋品店「ベースマン」で勤続35年の大ベテラン池北晃明氏。通称「ぺー師匠」が今回の企画の監修者。自身も鳴門高校から青山学院大学と強豪野球部を渡り歩いた、生粋の野球人。

野球人の聖地・ベースマンの池北晃明氏、通称「ぺー師匠」


野球ギアの中で、最も繊細なのがグラブだ。革製品ならではの経年変化があり、自分ぴったりのグラブへと「育てる」ことができる。当然、その分値も張る。確かな審美眼を駆使して、使いやすく、高品質で、自分に合ったモデルを探し出そう!

手を入れて、握って、自分の感性で選べ!

まずハッキリと言っておきたいのがグラブを選ぶのに人の意見は当てにならないということだ。
グラブは動物の革を使ってできている。例えば牛革を使った有名なモデルであっても、同じ牛から作られたグラブなどほとんどないわけで、牛の状態や時期によっても仕上がりは異なるのだ。
だから、「周囲の評判がいいから」という理由で、なんとなく選んでいる人は、本当に自分に合ったグラブを見逃している可能性が高い。

では、どうやって選ぶのか?
それは、お店でひたすらグラブに手を入れ続け、動かしまくり、「あ、いい!」と思ったモデルを選ぶことだ。そう。グラブ選びで最も重要なのは“フィーリング”なのである。

とはいえ、感性に自信がない人もいるだろう。
ここでは、失敗を避けるいくつかのポイントを伝授しておこう。

まず、硬すぎないグラブを選ぶこと。
かつては硬いグラブほど丈夫だとされ、使い込むことで柔らかくすることを美徳としていた時代もあったが、柔らかくなるまで時間がかかるのがもったいないし、いまでは柔らかいグラブも丈夫だ。

そして、重すぎないグラブを選ぶこと。
長時間の練習、重いグラブは余計な疲労を生むだけだ。

ところで、自分に合ったグラブを選ぶうえで、意外と知られていないこととして「掴み方のクセ」と「グラブタイプ」のマッチングがある。ご存知だろうか?ペー師匠は「グラブのシワをどうにかして欲しい」という相談をよく受けるそうだが、それは球児それぞれに異なる掴み方のクセとグラブタイプが合っていないから起きることが多いという。

人がボールを掴もうとするとき、大きく「タテ型」「ヨコ型」「ナナメ型」と3つの方法があるのだが、これは生まれ持ったクセであり、あまり意識されない。この掴み方のクセと、グラブが想定している掴み方のタイプが異なると、上記したシワができるというわけなのだ。タテ型のグラブを横向きで使えば横シワができるし、ヨコ型のグラブをタテ向きに使えば縦シワができる。グラブにシワがでてしまう球児の多くは、自分に合ってないグラブを選んでいる可能性が高い。下に詳しくまとめたので、自分のクセを知り、グラブ選びの参考にして欲しい。

自分の掴み方、知ってる?

タテ型のグラブ

タテ型
タテ型はグラブを閉じるときに親指と薬指で掴むのが特徴。ポケットが深く使えるので特に外野手に多い掴み方である。

ナナメ型のグラブ

ナナメ型
3つの型の中で一番オーソドックスな掴み方がナナメ型だ。親指と中指で掴むのでどちらかというとタテ型の掴み方に似ている。

ヨコ型のグラブ

ヨコ型
親指と人差し指で掴むのがヨコ型だ。投げるときにグラブを握りつぶすようして投げると力が入りやすいので投手に多い傾向。


軽くて柔らかいグラブがトレンドの主軸

ウイルソンのウイルソンスタッフ

硬いグラブではなく、買う前からある程度の柔らかさがあるグラブが最近のトレンド

ベースマン飯田橋店の昨年11月売上げトップに輝いたウイルソンもそうである。
ニューモデルの「ウイルソンスタッフ」は、素材も耐久性の高いものを使っていて、操作性にも優れた優秀モデル。そのうえ、非常に軽く、赤に近いオレンジ色も華やかだ。ここ2、3年で人気が急上昇している。


ミズノプロのBSS SHOP限定モデル

そして、一度は使ってみたいと思う球児が多い憧れ的存在「ミズノプロ」は今も根強い人気を誇っている。ミズノプロの最大の特徴は、とにかく革が抜群にいいこと。しっとりとした触感で、触れた瞬間に「他のグラブとは違う」という感覚がある。軽さも、柔らかさも備えていて、プロ野球選手からの評価も高い。ぺー師匠も「昔から困ったらミズノというギア界の常識がある。買えば一生の宝物になる一品だね」とお墨付き。


ゼットのプロステイタス(二塁手・遊撃手用)

続いて、ワンランク上のプレーを目指すなら、ゼットの「プロステイタス」も視野に入れておきたい。全体的にグラブが浅く作られているのが特徴。指先でボールを挟み、素早く握り替えられる、いわゆる『挟み捕り』が可能になる。特に、守備の技術に自信がある球児には鬼に金棒という存在になってくれるだろう。


ハタケヤマのVブラック

最後は少し趣向を変え、キャッチャーミット界からハタケヤマの「Vブラック」がランクイン。
キャッチャーミットを主軸として伸びてきたブランドだけあり、絶対的な安心感がある。
投手の球を数え切れないほど受けるキャッチャーミットは、その他のグラブよりも耐久性に重点をおきたいところ。その点ハタケヤマは頑丈で、社長がグラブ職人だったというヒストリーもあるので、クラフトマンシップが凝集したグラブになっている。

ペー師匠の進言!「汗対策として守備手袋を2枚用意するべし!」

守備用手袋がけしからん!?の考えはもう時代遅れだ。

守備用手袋は捕球時の痛さを軽減させるためではなく、汗対策としてオススメのアイテムなのだ。
最近の子はエアコンがある生活に慣れていて、身体に熱を溜めやすい。そうなると手汗をかきやすくなる。

グラブの革はすごく繊細だから手汗を放置しておくとすぐボロボロになってしまう。せっかく買ったグラブを長持ちさせたいなら、守備手は最低2枚用意して、汗をかいたら交換して乾燥させる。それを習慣づけるべし!

守備手袋の重要性を説くペー師匠

次回は【本当に使える道具選び:バット編】